アリババで見つけた工場を実際に訪ねてみた

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商品を生産して商売をしようとする場合、安く作ろうとするとやはり日本では限界があります。海外で生産しようと考えた場合、中国にはアリババがありますので比較的簡単にアリババを通して生産工場と話をすることが出来ます。

僕もアリババで何社かとやりとりをして、最終的に今回訪問する会社を選びました。メール上ではとても献身的にこちらの要望に応えてくれようとしているのがわかりますし、デザインもこちらの希望に近いものをもっています。早速サンプルの制作を依頼して、サンプルが出来た段階であちらのオフィスを訪問し、その場でサンプルを受け取ることにしました。

初めて中国の会社とやり取りをする場合、常に頭を過ぎるのは「本当にこの会社は大丈夫なのか?」ということだと思います。ある程度メールやスカイプ等でやり取りすれば、相手がどんな感じの人なのかということはわかりますが、一方で常に騙されているんじゃないか、という不安が頭を過ぎります。

少なくない金額を投資するわけですから、やはり実際に足を運んでオフィスや工場を見学する以上のことはありません。僕も最初から相手先へ足を運んで、実際に目で確認するのを絶対条件にしていました。

日本から中国へはそれほど遠くないので、簡単に行けます。初めて中国と取引する人は一回現地へ行った方が全てに疑心暗鬼にならずに済みますので、その後の話もスムーズに行くと思います。窓口になってくれるカスタマーサービスの人とも面識があった方がいいでしょう。ということで、本生産前のサンプルが出来た段階で実際に工場に足を運んでみました。

アリババで見つけた工場を実際に訪ねてみた

香港から広州へ

場所は広州(Guangzhou)の南で、この辺は新興の工場地帯となっています。香港からフェリーで向かいます。

香港からフェリーで川を遡って行く
フェリーの船内

事前にメールでフェリーの到着時間を伝えると、車で船着場まで迎えに来てくれるとの事。工場地帯は交通の便も悪そうなので車で移動出来れば楽です。

船着場の出入り口

船着場を出ると、散々メールでやり取りしたシンディさんが待っていてくれました。20代後半くらいの小柄な女性で、笑顔で「いやー、やっと会えましたね」と挨拶し、車に乗り込みました。ちなみにやり取りは全て英語です。

談笑しながら昼食へ

車はトヨタのクラウンのような結構立派な車でした。若い男の子が運転してくれました。オフイスへ向かう前に昼食を食べに向かうことになりました。

広くて丸テーブルがある庶民的な中華料理屋で食事をしました。代金は全て相手の会社が払ってくれました。昔の日本企業の接待を思い出します。考えてみれば、これが中国本土での記念すべき初めての食事ですね。台湾、香港は行ったことがあるのですが、中国本土は初めてです。

いよいよオフィスへ

いよいよオフィスへ向かいます。オフィスと工場は同じビルの中にあって、両方を同時に見学出来ました。

まずはオフィスの見学です。意外と立派でお洒落なオフィスで正直驚きました。日本だと名が通ったブランドでも意外とオフィスはショボかったりするのですが、今回は逆ですね。しかも完全に西洋風というわけでもなく、西洋と中国がうまく混ざっている感じでセンスの良さを感じました。

エントランスの孔子像
煉瓦造りの内装。左右にオフィスや撮影スタジオ、サンプルを作成するためのプリンター室などがある。

オフィスを覗くと比較的若い人達ばかりが働いていました。この会社はサイクリング アパレルを製造する会社なので、デザインのためのイラストレイターを使える人や英語が話せるカスタマーサービス、それに自転車に詳しいR&D部門がメインなので、必然的に若い人ばかりになるのでしょうね。

次は工場へ

エレベーターで上階へ行きます。先ほどのシンディーさんが工場を丁寧に案内してくれます。各工程を説明してくれて、どのようにサイクリング ジャージが出来るのかを説明してくれました。

たくさんの人達がミシンで縫っています。
巨大なプリンター

サンプルを着て広州の街を走ってみる

この後にショールームで他の製品や生地を見せてもらい、自分が作ったサンプルと見せてもらいました。同時にPCを開いて作業をしていたのですが、この時にグーグルにアクセス出来ないことを身をもって体験しました。これは噂通りの中国ですね。シンディーさんが他の社員に相談すると、何やらUSBメモリを持ってきて僕のMacに指して作業を始めますが、Macでは上手く動かないようです。Windowsだとグーグルにアクセスする裏技があるのでしょうね。

R&D部門の社員から自転車を借りて、実際にサンプルを着てオフィスの周辺を走ってみることにします。R&D部門の他の社員が先導をしてくれて、計3回、自分のサンプルとこの会社の気になる製品をテストしました。

この時、広州の街中を中国人と一緒にロードバイクに乗っているのがなんともシュールで面白かったですね。1月の真冬だったのですが、天気も良くて気温も比較的高かったので半袖にショーツで走れましたし、なんだか気持ち良くて、夢の中にいるような感じでした。

広州の工業地帯も大気汚染がひどいわけでもなく、新しく出来た街のようで綺麗に区画整理されていて道路も広く、それでいて交通量も少なくて、ところどころに公共の施設、例えば巨大なスポーツ用の体育館があったりと、自転車で走るにはとても気分が良かったです。意外だったのが、小さいコミューターとしてのバイクが皆電動だったこと。元々エンジンが付いていたものを電動に改造した感じでした。

多分中国政府が強制的に電動に変えさせたのだと思うのですが、そのおかげで街はとても静かで排気ガスも無いので空気も綺麗でした。

消毒済みは信じない

その後に宿まで送ってもらうついでに夕食をご馳走になることになりました。シンディーさんと運転手と3人で一緒にレストランへ向かいます。

工業地帯にあるレストラン街

昼に行ったレストランでもそうだったのですが、下の写真のように器が消毒済みと書かれたビニール袋に入ってきます。ほぉ、これは清潔でいいね、って感じで袋を破って使い始めたのですが、横のシンディーさんは、さらにお茶用のお湯で器をゆすいでいます。「そこまでしないとダメなの?」と聞くと、そうね、やった方がいい、と言われました。あまり「消毒済み」を信用していない様子(笑)。

「消毒」されてビニールに入っている器

火鍋をご馳走になりました。食材が次から次へと運ばれてきます。美味しかったけど、ちょっと辛かった。

火鍋をご馳走になる。

送迎で使われた車。誰か役員の自家用車なのかも。

周りの車の駐車の仕方が自由

日本人が思う中国らしさがここで出る

この後にエアービーアンドビー(AirBnB)で予約した部屋に送ってくれることになりました。住所をもとに車で向かうと、そこは団地。車を停めてお礼を言うと、シンディーさんが部屋までついて来てくれるとのこと。随分親切だなと思ったのですが、これが後に凄い救いになりました。

該当する部屋のドアに辿り着き、ベルを鳴らしても誰も出ません。シンディーさんが電話をしてくれて中国語で事情を聞くと、今は何処かへ出かけていて、今日はお客さんが来るから泊まれないとのことでした。エアービーアンドビーは何度も使っていますがこんなことは初めて。あまりのいい加減さに笑ってしまいました。

もし一人だったらここに泊まれないとわかるまでかなり時間がかかったと思いますし、別の宿を探すのも大変だったでしょう。何せ短期間の中国滞在だったのでsimカードを持っていませんでした。ということはインターネットに接続出来ないということです。多分どこかwifiが繋がるところを見つけるために彷徨っていたかもしれませんね。

車に戻ってシンディーさんに安宿を見つけてもらって、そこまで送ってもらいました。シンディーさん、ナイス カスタマーサポートです(笑)。

翌朝、シンディーさんが迎えに来てくれるので、時間に起きて、宿代を受付のおばちゃんに払いました。この雰囲気だとお釣りをごまかされることが多いので、ゆっくりお釣りを数えると案の定少し少なかったです。それを指摘すると、ちぇ、バレたか、って感じですぐに残りのお釣りをよこしました。このおばちゃん、完全にダメ元のトライですね。

安宿の入り口。バイクはみんな電動。車を待っている間に撮影。

取締役現る

外に出て車に乗り込み、もう一度オフィスに向かいます。シンディーさんが中華まんを買って来てくれて、車内で食べました。オフィスでサンプル代を精算して、残りの業務をこなして帰る時間になりました。すると、会社の取締役が挨拶に来てくれました。若い人ばかりが働いている会社でしたが、取締役は60歳前後の人でした。笑顔で挨拶をしてくれて握手をし、お土産に缶に入った中国茶と自転車用のグローブをもらいました。

帰る時間になり、深センまで行きたいんだけど、どうやって行ったらいいかな?とシンディーさんに相談すると、新幹線で深センまで行けるというので、短い距離ですが新幹線で向かうことにします。深センには行ったことがないので、折角なのでちょっと行ってみようと来る前から思っていました。シンディーさんに新幹線のチケットをネットで予約してもらい、駅まで送ってもらいました。

最後に

こんな感じで中国の工場訪問を終えました。思っていた以上に立派なオフィスと工場、それにシンディーさんの献身的なサポートでした。今までは薄っぺらい文字と写真だけのemailでのやり取りだったので、その後ろでは立派なオフィスと沢山の若者が働いているのだな、と感心しました。

結局このあとに、この工場とは商品作り的に上手くいかなくなって1ロットだけ作って取引をやめてしまいました。僕も悪かったので色々と勉強しました。今では別のやり方もあったかな?と思います。その辺の顛末は下の記事で書きましたので興味あれば読んでみてください。

中国の工場での商品作りでなぜ失敗してしまったのか

以前、アリババを使って商品を仕入れる方法を書きましたので、興味ある人は下のリンクを読んでみてください。

個人がアリババで仕入れる方法






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