【クラッチ重い】クラッチケーブル交換【注油意味なし】

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メンテナンス修理
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それなりに古いバイクだと、クラッチケーブルに注油してもクラッチが意外と軽くならないことがあります。

ここ最近、ツーリングに行ってもクラッチが重く、夕方くらいには指を引く腕の筋肉が痛くなってくるようになりました。筋肉が疲労するほどクラッチが重いというのは、僕にとっては一つのシグナルで、ケーブルに注油を促す警告灯のようなものです。

しかし、今回は注油してもあまり改善されませんでした。相変わらず指を引く筋肉が痛くなる。

クラッチそのものが自然と重くなるということは考えずらいので、クラッチケーブルを交換しました。

結果としては、指を引く筋肉の疲労が無くなりました。体感としては劇的にクラッチが軽くなるというものでは無いですが、筋肉の疲労が無くなったということは、軽くはなっているようです。

【クラッチ重い】クラッチケーブルの交換【注油意味なし】

概要

バイクの年式は2009年モデルで走行距離は74000kmほど。クラッチケーブルは一度も交換していません。

クラッチケーブルの交換そのものは単純ですが、作業は意外と面倒。ケーブルがヘッドライトの裏を通り、ガソリンタンクの下をメインフレームに沿って行って、エンジン後方のクラッチ辺りへと向かいます。

バイクにもよりますが、DR-Z400の場合だと、ヘッドライトとガソリンタンクを外すことが必要。それにワイヤリングも複雑なところを通っていくので、この辺も作業しにくいです。

僕はバイクと車は大体自分でメンテナンスします。バイクのサービスマニュアルを作る仕事をしたこともあります。もう長年いじってきていますので、工具も一通り揃って慣れている方だと思いますが、それでも作業時間は3時間弱ほどかかりました。

DR-Z400の場合、インナーケーブルとアウターケーブルがセットで2000円台だったと思います。

ワイヤリングは超需要

作業前に一言。バイクのワイヤリング(ケーブル類の通し方)はとても重要で、バイクの設計段階で配線やケーブルがどのように通っていくかは厳密に決められています。

適当にケーブルを通しておくと、どこかで引っ張られて断線したり、熱でダメージを受けたりと、色々なトラブルの原因になります。

メーカーはテスト段階でバグ出しをしますが、その時に出た不具合をワイヤリング変更で解決している場合もあるので、それぞれに意味があると思った方が良いです。

クラッチケーブルの場合で言うと、適当にワイヤリングすることで長さが足りなくなってハンドルが切れなくなり、無理矢理引っ張られたワイヤーが別の配線にダメージを与える可能性もあります。

ですので、オリジナルのワイヤリングと全く同じようにケーブルを這わすことがとても大事です。

実作業【DR-Z400SMの場合】

概略

  1. 燃料コックからフューエルホースとAIへのホース(古いモデルは無い)を外す。
  2. 左右のラジエターカバー、ガソリンタンク、ヘッドライトを外す。
  3. クラッチレバーからインナーケーブルを外す。
  4. クラッチケーブルをフレームに固定しているタイラップを切断。
  5. クラッチレバー側から古いクラッチワイヤーを外して行きながら、新しいワイヤーを同じ場所に通す。
  6. クラッチケーブルのインナーワイヤーをエンジン側レバーから外す。
  7. 逆の手順でインナーワイヤーの先端と後端を車体に取り付ける。
  8. 外装を取り付け、動作確認し終了。

作業解説

最初にクラッチワイヤーにアクセスしやすいように、左右のラジエターカバー、ガソリンタンク、ヘッドライトを外します。

外したガソリンタンクを傷つけないように、あらかじめ置いておく方法を考えておきます。ガソリンタンクは車体に設置されている向き以外の状態で置くとガソリンが漏れてくるので、車体に設置されているのと同じ姿勢を保つようにします。

シートを外してガソリンタンクの下記のボルトを外す。

燃料コックからフューエルホースとAIへのホース(古いモデルは無い)を外す。燃料ホースを外すと、ホース内のガソリンが出てくるのでウエス等で受ける用意をしておく。

2009年式DR-Zの場合、燃料コックは負圧式なのでエンジン停止状態なら燃料は出てこない(PRIの位置を除く)。

ガソリンタンクを後方へずらしながら上方へ持ち上げて外す。

ヘッドライトを外します。左右のボルトと下側のボルト、3箇所で固定されています。

一応、ワイヤリングの写真を撮っておきます。万が一、迷った時に後から確認出来ます。

ハンドガードを外し、ワイヤーのアジャスターを回転させてクラッチレバーから外し、クラッチレバーからインナーケーブルを外します。

右側エンジン後方にある、クラッチケーブルをフレームに固定しているタイラップを切断します。

クラッチレバー側から、古いクラッチワイヤーを外して行きながら、新しいワイヤーを同じ場所に通して行きます。必ず同じ場所にケーブルが通るようにしましょう。

クラッチケーブルのインナーワイヤーをエンジン側レバーから外します。ここは作業スペースが狭いので大変な部分です。

ワイヤーをエンジンに固定しているステイからワイヤーをどうやって外すのかがわからなかったので、ステイを固定している2本のボルトを外して、ワイヤーをフリーにしてからステイを外しました。

この時に、ボルトを外したり締めたりするのに手が入りづらかったので、ピックアップツールという、先端に磁石がついてるアンテナ状のツールを使いました。ちょうど下記のと同じスナップオンのやつです。こんなのが一つあると便利です。

取り外したワイヤーをよく見てみると、下の写真のようにゴムのキャップでワイヤーをステイに固定しているだけでした。なので、ゴムのキャップを手前にスライドさせてからアウターワイヤーを後方へ引けば、ステイは取り外さずにワイヤーが外れると思います。

エンジン側のクラッチを操作しているレバーの脱着は大変ですので、外さないほうが良いです。

古いクラッチケーブルの末端の太鼓部分を下方に下げて、レバーからインナーワイヤーを外します。

あとは、逆の手順でインナーワイヤーの先端と後端を車体に取り付けます。ケーブルの先端後端の太鼓部分にはグリースを塗っておきましょう。忘れずにタイラップを使ってメインフレームにクラッチワイヤーを固定します。

クラッチレバーをレバーホルダーに取り付けてあるピボットボルトにもグリースを塗ってから取り付けます。レバーホルダーとレバーの接触面にもグリースを塗っておきます。

外装を取り付け、動作確認して終了。

結果

動作確認の時は劇的にクラッチが軽くなったという感じではないのですが、すぐに3時間半くらいバイクに乗ってみたところ、腕の筋肉の疲労が無いので多少レバーの重さが軽減されているようです。

本当はバネばかりで引っ張って、数値で確認したいところですけどね(笑)。

今までは地味にクラッチが重くて、ツーリングの後半でシフト操作が嫌になってきていたので、これで一日中バイクを楽しめそう。

もしこれでもクラッチが軽くならないと感じるなら、クラッチレバーの角度やクラッチのミートポイントを見直して、出来るだけ楽なところを探してみて下さい。

握り方は2本指でクラッチの後端部分を握るとか、4本指を使うとかですね。ミートポイントは少し引くだけでクラッチが切れるようにするのか、グッとグリップ付近まで握り込むことで切れるのか、ですね。自分にとってどれが一番楽なのか研究してみて下さい。

あとグローブのサイズ、または厚さが原因で握り込むのが硬く、何気に抵抗になっていることもあります。その時は握り込むのに抵抗のないグローブに変えると解決することもあります。

他にもバイクのことについて書いているので、読んでみてください。

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Photo by Alora Griffiths on Unsplash

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