バイクの電圧計の見方

Motorcycle
この記事は約16分で読めます。

バイクが出先で突然不動になってしまう原因は、バッテリーかレギュレーターの場合が多いです。

両方ともそれほど高額な部品ではないですが、出先で不動になればレッカー代や交通費で結構なお金と時間が無駄になります。楽しいはずのツーリングも、無駄金が飛んで行くつまらないイベントに早変わり。

そこで電気系を監視するためにバイクに電圧計を付けたはいいけど、刻々と変わる数値をどう見たらいいのだろう?と思っている人もいると思います。そういう人向けに電圧計を5年間見続けた経験と、今回のリサーチから少し突っ込んでまとめてみます。

僕のバイクは2009年式のスズキDR-Z400SMで、基本的に11年前のオフ車ですので特別な電子制御はありません。吸気もキャブですので仕組みは簡単です。ですので、ここに書くことは基本的なことになります。

車種によっては例えば充電電圧に特別な制御が入ることもあるかもしれませんが、それは車種ごとに個別で調べてみてください。

バイクの電圧計の見方

大抵の人はなんとなく表示される数字を眺めて、電圧が高すぎたり低すぎたりしなければいいのかな?みたいな感じだと思います。僕もそうでした。

長年バイクや車をいじっていますけど、電気はなんとなく敬遠しますよね。目に見えないですし、数字ですし。

今回、走行時に車載の電圧計の表示が通常13.5Vくらいなのが突然12.5Vほどになり、しかもそれをしばらくキープして復活しなかったので異常を感じました。

帰宅後にエンジンを切った状態で電圧計を見ると11.9Vと表示されていて、12Vを切っていました。レギュレーターは3年前に交換しましたが、バッテリーは4年ほど使っていますので、今回はバッテリーを交換することにしました。

果たしてこの判断が正しかったのか。後付けの電圧計に表示されている数字の意味をリサーチしながらテスターを使って計測しつつ、そもそも何の数値が電圧計に表示されているのかについて書いてみようと思います。

ちなみにいま使っている電圧計はKOSOの下の電圧計です。

本当はデイトナのこっちのやつが欲しかったのですが、品切れでした。今は在庫あるみたいですね。

車載の電圧計で測っているものは、バッテリーの電圧と充電電圧

後付けの電圧計はバッテリー端子に接続しますので、バッテリーの電圧と充電電圧を測っていることになります。

基本的にエンジン停止時はバッテリーの電圧を表示し、エンジン始動後はバッテリーの電圧と充電電圧を表示します。どちらの数字を表示しているかは電圧計には表示されませんので、状況によって判断することになります。

では、この2種類の電圧について説明します。

バッテリーの電圧

エンジンを始動せずにバイクの電源をオンにすると、まず最初にバッテリーの電圧が電圧計に表示されます。バッテリーの電圧とはバッテリーに蓄えられている電気の電圧のことです。

そうすると、その数字からバッテリーの状態を推測することが出来ます。

例えばバッテリーを新しくした直後に電圧計の数値が12.6Vだったのが、4年後に12.0Vであれば0.6V劣化したということです。

バッテリーが満充電の状態で、新品時より電圧がかなり低ければ寿命ということです。きちんと充電出来なくなったということになります。

どのくらいの電圧でバッテリーを交換した方がいいのかですが、バッテリー端子間の電圧が新品時で大体12.8Vですので、12.5Vを切ると黄色信号、12.0Vを切ると要交換という感じだと思います。詳細は下の方にGSユアサのデータがあります。

バイクの電源をオンにすると照明が点灯して電気を消費しますので、車載の電圧計の数字はバッテリー端子間を直接テスターで測るよりも低めに出ます。DR-Zの場合で0.4Vくらい低く出ます。

ですので、あくまで車載の電圧計の数字は参考程度にしてもらって、バッテリー交換の最終決断はテスターで直接バッテリー端子間を測った方がいいと思います。

充電電圧

充電電圧とは、バッテリーを充電するための電気の電圧です。

バイクのエンジンが始動している状態だと、ジェネレーターとかオルタネーターと言われている発電機が電気を発電します。その発電された電気がバッテリーへと流れて充電されます。その電気の電圧が充電電圧です。

発電機からバッテリーまでの電気の流れを簡単に説明します。

発電機で発電した電気はそのままですと交流ですし、電圧もエンジンの回転数に応じて変わってしまいます。そこでバッテリーに電気を供給出来るように直流に変換し、電圧を仕様通りに整える必要があります。

その仕事を”レギュレーター・レクチファイアー”と呼ばれる小さな箱で行い、その後にバッテリーに電気を供給するわけですが、そのバッテリーへ向かう電気の電圧が充電電圧になります。

ちなみにレギュレーターが電圧を整える装置で、レクチファイアーが交流を直流にする装置です。そもそもは別々のものだったのですが、技術が進んで今は一つの小さい箱に収まっています。

走行中に表示されている車載の電圧計の数値はこの充電電圧で、この数値を監視することによって、発電機とレギュレーターの仕事を監視することになります。

例えば15Vを超えるような異常に高い充電電圧なら、レギュレーターが異常です。逆にピーク時でも12V以下みたいに異常に低ければ発電機かレギュレーターのどちらかが異常だと分かります。

異常に充電電圧が高ければバッテリーや照明関係に負担がかかって、最悪破損します。ヘッドライトが切れたりですね。

逆に異常に低ければバッテリーに充電出来ないので、バッテリーが切れれば走行不能になります。具体的にはエンジンの回転が異常に重くなって、最後には停止します。

満充電から走行不能になるまで20分くらいと言われているので、その間に自宅やバイク屋に行ければレッカーしなくて済みますね。そのためにも常に電圧計を睨み付けている必要があります(笑)。

充電電圧の具体的な数値は、オルタネーターやレギュレーターの仕様によって変わります。自分のバイクで普段どんな風に充電電圧が変化するのかを把握しておく必要があります。

バッテリー電圧と充電電圧の関係

電圧計の数字は、どれがバッテリー電圧でどれが充電電圧なのか

僕は走行中のバッテリー電圧と充電電圧の関係がよくわからなくて悩みました。

というのは上の図のように、車載の電圧計はバッテリー端子に取り付けられているので、充電のための電気とバッテリーからの電気と、両方を同時に測れる状態なわけです。

両方を測れる状態なので、電圧計で表示している数字は充電電圧の場合とバッテリー電圧の場合と、状況によって複雑に絡み合っているのかな?と考えました。

いくつも解説を読んだのですが、この辺を説明している情報には出会えませんでした。結局見つけたのは、走行中の電圧計の表示は充電電圧であるという文言だけでした。

そこで実際の電圧計の数値から推測してみます。

走行中の電圧計の数字の変化は2種類

エンジン回転数によって充電電圧が変化するタイプ:

バイクによってはエンジン回転数に応じて充電電圧が大きく変化するものがあります。

バイクによって違いますが、エンジンの回転数が5千回転とか6千回転くらいまでは充電電圧が変化し、それ以降の回転数では一定です。

そういうバイクの中でアイドリングでの充電電圧が十分でない場合、アイドリング時にはバッテリー電圧が表示されています。エンジン回転が上がって充電電圧がバッテリーの電圧を超えたところから、今度は充電電圧が表示されます。

アイドリング時の充電電圧が十分でない場合、アイドリングで長時間放置しますとバッテリーが上がりますので気をつけてください。

アイドリング時に充電電圧が最大になるタイプ:

DR-Zの場合はエンジン回転数によって充電電圧はほぼ変化がありません。これはアイドリング時に既に充電電圧が最大になるためです。

ですので、エンジンの回転数で変わるのは、プラグがスパークする消費電力だけです。エンジン回転が低ければプラグの消費電力は小さく、高ければ大きいということですね。

走行中は、充電電圧からバイクが消費している電気(ヘッドライト、プラグのスパーク等)を差し引いた分が表示されているので、プラグの消費電力分(0.3Vくらい)が上下する感じです。

バッテリーに充電が必要な場合

例えば1ヶ月ぶりにエンジン始動した場合でバッテリーに充電が必要な場合は、バッテリーに吸い込まれていく電気の電圧が差し引かれ、走行中は少し低めに充電電圧が表示されます。しばらく走ってバッテリーが満充電になると、通常の数字に戻ります。

走り始めは12.5Vを表示していたのが、15分くらい走ると通常の13.7Vに戻ると言った感じです。

セルモーターを回している時の電圧計の変化

エンジン始動時はセルモーターを回すので電気を大量に使います。一瞬車載の電圧計の数字が11V台に入ってびっくりすることもあるかもしれませんが、それだけ電気を使うということです。

エンジン始動後、蓄電のためにしばらく電圧計の数字は低めに出ますが、数分走ると通常の数値に戻ります。

気温による電圧計の変化

気温によって走行中の電圧計の数字も少し変わります。

例えば冬場の寒い時は13.3Vくらいを示して、夏場の暑い時は13.8Vくらいを示す、といったような感じです。

これは気温によってバッテリーの状態が変わるからだと思います。気温が高い方がバッテリーが元気で、冬場の方がバッテリーに力がない感じがしますよね。

バッテリーの容量が影響を与えているのだとは思いますが、具体的なメカニズムはちょっとわからないです。参考程度にしてください。

新旧バッテリーの端子間の電圧を実測してみた

measure the voltage

さて今までは一般論だったのですが、これから少しテスターを使って実測してみます。

今回、丸一日走行後にエンジンを切った状態で車載の電圧計を見ると11.9Vと、12Vを切っていたのでバッテリー交換を決断しました。それでは直接バッテリー端子間をテスターで測ると、どのくらいの電圧なのでしょうか?

購入したバッテリーが格安の台湾ユアサだったこともあり、確認のため新旧ともに充電をしてから実際に測ってみました。

新品バッテリーの場合、バッテリー電圧は12Vかと思いきや、実際は12.8V前後です。メーカー曰く、正確なバッテリー電圧は充電後30分経ってから測るようにとのことだったので、充電した翌日にもテスターでバッテリー端子間を測りました。以下が結果です。

旧バッテリーGSユアサ GT7B-4充電直後12.8V翌日12.5V
新バッテリー台湾ユアサ YT7B-BS充電直後13.2V翌日13.0V

GSユアサのサイトに下記のデータがありました。

 端子電圧  充電状態 
13.0V100%
12.4V60%
11.8V20%
10.5V0%

そうすると、古い方のバッテリーは大体60%ほどしか充電出来ていないということになります。まだ使えますが、ちょっと心許ない感じはしますね。

DR-Z400SMはキャブ車なので、冬場の始動性はとても悪いです。数回エンジン始動にミスると最悪バッテリーが上がります。

こういう時にバッテリーが元気ならエンジンをかけられるけど、バッテリーが死亡寸前だとエンジンがかけられなくて最悪レッカーという事になりかねないです。

ちなみにここで使ったテスターはSanwaのデジタルマルチメーターPM-3というもので、値段が安く、アマゾンの評価も良かったので買いました。

テスターを持ってなくて、特にこだわりが無ければ、小さくて軽いので工具箱に一つあってもいいと思います。

ただ買ってからもう4年経つので、今はもっと安くて良いものがあるかもしれません。テスターがあると何かと便利ですで、必要な人は探してみてください。

バッテリーは台湾ユアサのもので、送料込みで3,500円くらいで買いました。GSユアサのものですと、14,000円ほどするので雲泥の差です。

海外の格安バッテリーはたくさんありますが、その中でもこの台湾ユアサのものは日本のバッテリーと遜色なく評判いいです。台湾ユアサは日本のGSユアサの関連企業ですので、中身はGSユアサと一緒だと思います。実際に僕も2ヶ月ほど使っていますが、全く問題ありません。

追記:バッテリー交換後8ヶ月経過しましたが、今でも全く問題ありません。

最後に

今回バッテリーを交換したのをきっかけにバッテリーの端子間電圧や電圧計の数字の意味について調べたので、まとめてみました。参考になればと思います。

冒頭に「突然12.5Vに下降して」と書きましたが、結局原因はよくわかりません。バッテリーが原因でいきなり充電電圧が降下するというのも少し変な話です。

原因を推測してみると、重症だとオルタネーターかレギュレーターの異常、軽症ならUSB電源の異常か、電圧計そのものの異常かもしれません。

バッテリーを交換後はこの症状は出ていませんのでますます不可解なのですが、とりあえず症状は出ていませんので放置しています。






Photo by Ben Hershey on Unsplash

コメント

タイトルとURLをコピーしました